以前、アドラー心理学の『嫌われる勇気』という本がベストセラーになった。
「すべての悩みは対人関係の中で生まれる」というのがアドラー心理学の考え方であるが、実際、人間関係の質がQOLを大きく左右するというのは誰もが実感するところであろう。
※ちなみに管理人は、『嫌われる勇気』を読んで「よっしゃ!今から私は自分の人生を生きるぞ!他人から嫌われてもいいじゃないか!」と決意した10分後、バイト先の大っ嫌いなお局様苦手な先輩からのLINEに愛想良く返事をしていました。
今日は、VnExpress(2023年11月28日付)の読者投稿欄に寄せられた、対人関係に関する悩みとそれに対する読者からのコメントをご紹介。
記事の概要
相談者:女性(26)会社員
タイトル:「非難されるのが怖くて、嫌いな同僚のブライズメイドを引き受けました」
私はかなり内向的で気弱な性格です。
他人に対し、心の中では色々思っても、顔や口には出しません。
自分をそう評する彼女は、同じ部署の6人のうち2人から嫌われているという。
しかし、孤立したり他人から悪く思われたりすることを恐れており、悪口を言われても気に留めてないかのように振舞っている。
本当は嫌いな同僚と楽しそうに話すたび、私は自己欺瞞に陥ります。
ある日、彼女は嫌いな同僚からブライズメイドを頼まれた。
いつもは不愛想なのにそんな時だけフレンドリーな態度で擦り寄ってきた同僚に対し、心の中では断りたいと思いつつも引き受けてしまった。
もし断って、周りから非難されたら嫌だと思ったんです。
「好き嫌いがはっきりしていて、他人がどう思うかを気にせず自分の気持ちに従って仕事ができる人に憧れている」という彼女だが、実際には難しい。
私は気持ちを溜め込みやすく、また、他人の感情に気を遣いすぎるんです。
自分の意に反してでも相手を喜ばせるように振舞ってしまい、とても疲れます。
どうすればもっと気楽に生きられるのでしょうか?
読者コメント欄
結婚式は人生の一大イベントです。嫌いな人をそんな大事な行事に誘うはずがありません。同僚があなたを嫌っているというのはあなたの思い込みです。
私は好き嫌いがはっきりしているタイプですが、他人を嫌いになることは滅多にありません。他人を嫌うより好きになるほうが気持ち良く生きられます。嫌われている側は、何も心当たりがないこともありますしね。苦手な人の良いところを見るようにすれば、好きにはなれないとしても嫌いにはならないし、気持ちが楽になりますよ。
ブライズメイドを引き受けたなら、当日はその役割を楽しみ、花嫁(同僚)の可愛らしい表情を見てごらんなさい。今後、良い友達になれるかもしれませんよ。
年長者として一言。あなたは私とよく似ていますね。
世の中に完全に悪い人というのはいません。好きか嫌いかということではなく、人は皆それぞれ違う、それだけのことです。
楽しく生きるためには、あまり考えすぎないことが大切です。疲れやイライラは全て自分の考えによって生じるものです。
今回、ブライズメイドをすることによって同僚の良い部分が見え、互いに理解し合えるようになるかもしれませんよ。どんな物事も、自分にとって損になるのではなく、その経験を通じて何かが得られるチャンスだと思ってください。
今回は引き受けたのだから、きちんとやりましょう。でも、次は断りましょう。断る理由はいくらでもあるはずです。
職場と言うのは社会の縮図で、色んな人の集まりです。あなたはお金を稼ぐために仕事をしており、そこでの人間関係はあくまで形式的で表面的なものです。その仕事を辞めればほとんど接点もなる人どうしです。
あなたは自分のことをよく分かっているようですが、職場の人から自分がどう思われるか、それがそんなに重要なことですか?
あなたがもっと自信と決断力を持ち、はっきり断ることを少しずつ学び、自分自身のことに集中できるようになってくれることを祈ります。
25
「その日は家庭の事情で無理」とか「その日は旅行の予定だ」とでも言って断れば、同僚も他の人に頼むはずです。そう言えないのは、あなたが彼女よりも弱く、劣っているからです。
知識や専門スキルを高めて自信を持つことで、あらゆる状況に適切に対処できるようになりましょう。もし職場環境があまりに悪いのであれば転職すべきです。
>>25
職場での人間関係に左右されないよう、トピ主はまず自分自身の価値を高めないとね。
トピ主さん、こんにちは!
あなたは全ての他人を喜ばせるために生まれてきたわけじゃないわよ。でも、もしあなた自身の心が傷つかず、やってもいいと思うことであれば、可能な範囲内で人を助けてあげればいいんじゃないかな。
今回のブライズメイドの件については、もし結婚式までまだ日があるなら、もう一度よく考えて同僚にはっきりと気持ちを伝えよう。
たとえ職場環境が気に入らないとしても、黙ってやり過ごさなければなりません。上辺だけ仲良くし過ぎるぎるのは良くありませんし、悪口を言うことももちろんダメです。
本当に仲が良いのなら互いに取ってそれが一番ですが、そうでなくても当たり障りのない関係を維持するべきです。
あなたは常に考えすぎて、仕事や対人関係についてネガティブに捉える人です。そのような気質を持ち続ける限り他人との関係を上手く築けず、どんどん孤独で猜疑心の塊になっていきます。社交的になり、もっと友達を作りましょう。
例えば、見知らぬ土地を一人旅するのも良いでしょう。そこで自分とは異なる環境で生きている人と出会うことにより、人情に触れ、多くのことを学ぶことができます。それは最高のヒーリングとなり、あなたの人生を前向きなものにしてくれるでしょう。
40
自分の気持ちに従って生きればいいじゃないか。ここで嘆いていても何にも変わらないよ。
>>35
口ではっきり断れないのなら、メールで言ってもいいと思うよ。私も以前、職場の人から頼まれたけど断ったよ。親戚や本当に仲が良い人からの依頼だけ引き受けるようにしてるから。
>>35
嫌なことは嫌だとはっきり言う練習をしましょう。出来ないことはありません。強くなりましょう!
出典
VnExpress: Sợ bị trách, tôi nhận lời bê tráp cho người mình không ưa (2023年11月28日付)
ベトナム語表現
xởi lởi
[ 意味 ] オープンな、打ち解けやすい
[ 品詞 ] 形容詞
cả nể
[ 意味 ] 気持ちを溜め込みやすい
[ 品詞 ] 形容詞
管理人のコメント
有名な話ですが、人間関係の「262の法則」というものがあります。
簡単に言うと、「2割の人は私がどのような言動をしても私を好きでいてくれ、6割の人は私の言動如何によって好き嫌いを決め、残り2割の人は私がどう振舞っても私を嫌う」というものです。
私は好き嫌いがかなりハッキリしているタイプです。
その癖、「私がどう振舞っても私を嫌う人」の顔色を気にしてしまうタイプなので、今回の相談者と同様に嫌なことを嫌だとはっきり言えないことがあります。
相手への優しさや気遣いでNOと言えないのではなく、嫌われたくないからNOと言えない自分が嫌になることもあります。
でも、ある時気付きました。
「誰からも嫌われたくない」という気持ちが強過ぎると、今度は私のことを好きになってくれる人まで去って行ってしまうこともあるのだと。
その時から、少しずつ考え方を変えるようにしました。
「私を常に好きでいてくれるのは2割だけ」と考えるのではなく、「2割もの人が私を常に好きでいてくれる」と思うと、自分の言動に自信が持てる気がするのです。
あと処世術としては、人前では暇そうに見せないこと(笑)
なんだかんだ言っても、人って余裕がありそうに見えると色んな頼まれごとをするものです。(実際には余裕がなくても。)
そうすると、また「どうやって断ろう」と悩む時間が生まれます。
だから、あえて一人で出来る趣味を幾つも持つことで誘われにくい状況を作っています。もし誘われても、「その日はメダカの展示会に行くんで。すんません」「ごめんなさい、マラソン大会があるので」と明るく断れます。もちろん、それが通用しない相手の場合や用件も多々ありますけどね。